プログラミング

退職してプログラミングを勉強する際に潜む3大リスク

退職してプログラミングを勉強する3つのリスク
  • 「未経験からエンジニアに転職したい!」

そう考えたときにまず初めにやることはプログラミングの学習です。

ただ、社会人の方で働きながらプログラミング学習の時間を十分に取れる人は少ないでしょう。

そこで多くの人が悩むのが

  • 「退職してプログラミングを学んだ方がいいのかな?」

という点。

実際、プログラミングスクールの受講生は会社を退職してから通っているという人が大半です。

ですが、本当にプログラミングを学ぶのに一度会社を退職する必要があるのでしょうか?

退職してプログラミングスクールに通うリスクはないのでしょうか?

「未経験から○ヶ月でエンジニアに!」といった広告を鵜呑みにして安易に会社を辞めてしまう前に、一度退職してプログラミングを学ぶ場合のリスクについて考えてみましょう。

この記事がプログラミング学習を考えている方の参考になれば幸いです。

結論

まず初めに、この記事の結論を記載します。

こちらの結論を元に、詳細について解説していきます。

プログラミングを勉強するために退職を考える理由

そもそも、プログラミング学習のために退職を考えるのは以下のような理由が考えられます。

働きながらだと挫折しやすいから

働きながらプログラミングを学習する場合、仕事との両立がネックになります。

仕事が忙しくて学習時間が取れなかったり残業で疲れてモチベーションが上がらないなどの理由でプログラミングの勉強に挫折してしまうという人は確かに多いです。

退職して勉強するのであればプログラミング学習だけに集中することができるので、学習時間やモチベーションという面では挫折はしにくいと考えられます。

退職して自分を追い込んだ方が成長が早いから

人は「やらなければならない環境」に身を置いた方が、知識の吸収やスキルの成長が早いと言われています。

学生時代のテスト勉強とかでも、テスト直前に暗記している時って最高に集中できますよね?

プログラミング学習も同じです。

退職してプログラミングを勉強するということは、スキルを習得してエンジニアとして転職できなければ無職になってしまうという大きなリスクを背負っているため、「やらなければならない環境」としては最上位です。

後がない状況に自分を追い込むことでプログラミング学習に集中することができます。

短時間でエンジニアに転職できるから

働きながらプログラミングを学習する場合、スキルの習得に時間がかかります。

仕事をしている平日は多くても3〜4時間しか勉強時間を取れませんし、忙しい時期は月曜から金曜まで1時間も勉強できないということはよくあります。

土日に集中して勉強したとしても、1ヶ月トータルの勉強時間は100〜120時間ほどになるでしょう。

私が働きながらプログラミングスクールに通っていた時もそれくらいでした。

エンジニアとして転職できるまでに必要なプログラミングの勉強時間は最低600時間ほどと言われているので、働きながらの場合半年間はかかる計算になります。

そこで、退職してプログラミング学習に集中すれば毎日プログラミング学習の時間に当てられるため、早ければ2〜3ヶ月ほどで一通りのスキルを身につけ転職活動を始めることができます。

以上が仕事を辞めてプログラミングを学ぶ際のメリットと言えます。

勉強時間や学習環境面で考えると、確かに退職してからプログラミングを勉強した方が効率は良さそうです。

では、退職してプログラミングを学ぶ際のリスクとしては何が考えられるでしょうか?

退職してプログラミングを勉強する際の3大リスク

退職してのプログラミング学習には大きく3つのリスクが潜んでいます。

金銭的なリスク

今の仕事を辞めてからプログラミングを勉強する場合の最も大きなリスクは金銭的リスクです。

今の仕事を退職すると、当然ですが収入源がなくなります。

そのため、プログラミング学習には以下のような費用がかかりますが、それを貯金から捻出する必要があります。

  • 生活費
  • PC購入費(新しく購入する場合)
  • 書籍購入費
  • ネット代
  • プログラミングスクール受講料
  • 転職活動費用

プログラミング学習にかかる期間は早い人でも2〜3ヶ月、就職活動の期間を含めると4ヶ月は必要です。

その間の生活費と、スクールに通って勉強する場合は30〜60万円ほどの受講料を計算に入れると、最低でも200万円ほどの貯金がないと、退職してプログラミングを学習するのはリスクが高いでしょう。

プログラミングが自分に合わないリスク

ネットの情報からエンジニアへの転職に憧れて、退職しプログラミングの勉強を始めたはいいものの、勉強しているうちに「プログラミングが自分に向いていない」と気付く人も多いです。

また、プログラミングスクールに通ってみたが、そのスクールについていけないとかスタッフの対応が悪いなどで、通ったスクールが自分に合っていないということもよくあります。

そのような場合に、仕事をしながら勉強していたのであれば、プログラミング学習を諦めて仕事を続ければ問題ないですが、仕事を辞めてしまっている場合は再度就職活動をしなければなりません。

プログラミングの勉強のためとはいえ失業期間があるので、以前と同じ待遇で仕事に復帰するのはそう簡単ではありませんので、プログラミングを断念した場合の年収ダウンのリスクも考慮に入れる必要があるでしょう。

転職失敗リスク

未経験からのエンジニア転職はそう簡単ではありません。

優秀な方でも満足のいく待遇で転職するにはそれなりの努力と期間が必要です。

多くの方は転職活動に2〜3ヶ月ほどかかり、それでも以前の職場よりも初年度の給料は下がることが多いです。

仕事を続けながら、プログラミングを勉強し転職活動を行っているのであれば、満足のいく会社から内定をもらえるまで転職活動を続けることができますが、退職している場合は金銭的にもそう長く転職活動を続けることはできませんので段々と焦りが出てきます。

そうなると、自分の希望よりも条件が悪かったとしても我慢して内定を承諾しなければならないというリスクが出てきます。

また、退職してプログラミングを勉強した人と、働きながらプログラミングを学んだ人とでは、転職活動時は働きながら勉強した人の方が評価されますので、その点もあらかじめ覚悟しておきましょう。

ここまで退職してプログラミングを勉強する際のリスクについて紹介してきました。

ここからは以上を踏まえた上で、プログラミングを勉強するために退職しても良い人と退職しない方がいい人の特徴について記載します。

プログラミングを勉強するために退職しても良い人

退職してプログラミングを勉強しても問題ない人は以下のような人です。

  • 貯金が最低200万以上ある人
  • 20代の人
  • 独学である程度プログラミングを勉強している人

まず、プログラミングを勉強している間の生活費を余裕を持って支払えるだけの貯金がないと退職はできません。

プログラミングの学習費用や就職活動にかかる費用なども含めると最低でも200万は持っている必要があります。

また、年齢的にも30代になるとエンジニア転職が不利になるので、就職活動に時間がかかります。

そのため30代以上の方には退職しての学習はおすすめできません。

さらに、全くプログラミング学習をしたことがない場合は、まずは少しでも自分で勉強して、プログラミングが自分に合っているかどうか考えてから退職を検討しましょう。

働きながらプログラミングを学んだ方がいい人

働きながらのプログラミング学習をおすすめするのは以下のような方です。

  • 金銭的に余裕がない人
  • リスクをとりたくない人
  • できるだけ好条件でエンジニアに転職したい人

まず、あまり貯金が多くない人は退職したとしてもプログラミングを勉強する時間があまり取れない可能性が高いので働きながら勉強するようにしましょう。

また、性格的に保守的な考えを持っており、あまりリスクをとりたくないという方は仕事を続けながら少しづつプログラミングを勉強するようにしましょう。

できるだけ好条件で転職したいという方も働きながらの学習をおすすめします。

働きながらプログラミングスキルを身につけた場合、転職活動時の評価が高く、転職活動の期間も十分に取ることができるので、自分の満足のいく会社に転職できる可能性が高くなります。

私自身も上記のような特徴に当てはまっていたので、働きながらプログラミングを勉強しました。(詳しくはこちら

まとめ

最後に冒頭で紹介した結論を再掲します。

ネット上の情報では、リスクをとって退職してプログラミングを勉強しエンジニア転職に成功したという成功例が目立ちますが、その裏には退職してのプログラミング学習に失敗している人も数多く存在します。

勢いで会社を辞める前に、今一度本当にそれでいいのか考えてから決断するようにしましょう。

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