プログラミングに興味を持っている方や、これからプログラミングを勉強したいと思っている方にとって一つの大きな関心事が「プログラミングスクールには通った方が良いのかどうか」ということではないでしょうか。
この記事では、文系職から独学とスクールの両方で別々のプログラミング言語を学習しエンジニアとしての転職を成功させた筆者が、プログラミングスクールに通った方が良い人、通わない方が良い人の特徴をそれぞれまとめました。
プログラミングスクールに通った方が良い人
継続できるか不安な人
プログラミングを学ぶ際に最も不安に感じることは、学習を継続できずに途中でやめてしまうことではないでしょうか?プログラミングに限ったことではないですが、興味本位で新しいことを始めてみたものの、仕事が忙しくてなかなか勉強時間が取れなかったり、モチベーションが保てなくなってしまったりして、途中でやめてしまったという経験は誰しもあるものです。プログラミングのように難易度がやや高いとされているような分野の学習であれば尚更です。
そのような不安がある方にはプログラミングスクールでの学習がおすすめです。その理由は3点です。
1点目がお金を払うことで強制的にやらざるを得ない環境をつくることができること。プログラミングスクールにかかる費用はどれだけ安くても10〜20万円、しっかり学習でき転職サポートまでついているスクールであれば80万円ほどかかります。それだけの費用を払うわけですから、途中で止めるわけにはいかないということで何としてもプログラミングスキルを身に着けるという意欲が湧いてきます。
2点目はプログラミングスクールに通うことで、一緒に勉強する友人ができることです。自分と同じようにスクールでプログラミングを勉強している人が数多く存在するため、仲間意識ができ、質問しあったり、切磋琢磨することで独学で勉強するよりも学習効率が大幅に向上します。また、スクールによっては学習の過程でチーム開発を課題として与えられることもあるため、人に自分のコードを解説したり、どのようなシステムを開発するか相談するなどアウトプットの機会が増え知識の定着が早まります。
そして最後に3点目が、スクールの教師やメンターがモチベーションを上げてくれることです。プログラミングを勉強していると、どうしても途中でやる気が下がってしまったり、つまづいてしまうことがあります。そんな時に、独学の場合は一人で解決しなければなりませんが、プログラミングスクールの場合は、講師やメンターの方が相談に乗ってくれるため、最後まで高いモチベーションを保ったまま学習をすることができます。
資格取得を目指して挫折経験がある人
今まで資格取得や受験勉強に独学で挑戦して挫折したことがある方は、スクールでの学習が向いているかもしれません。また、学生時代に参考書だけでの勉強が苦手で、塾にいって教えてもらったり、友達と一緒出ないと勉強できなかったというような記憶がある方もスクールでの学習が向いているでしょう。
プログラミングを学習していると、プログラムを実行するとエラーが発生して、その原因が全くわからないという状況が数時間続くというような状況が多々発生します。独学で勉強していると、そのような場合に「これ以上は分からない」と途中で挫折してしまう可能性が高くなりますが、プログラミングスクールに通っている場合は、現役エンジニアの方にすぐに質問をすることができます。私の通っていたプログラミングスクールでは、エラーの解決方法について質問したいときは、オンラインで問い合わせることができ、エラーが発生している画面を実際に共有しながら解決策を教えてくれるというようなサポートがあり、よく活用していました。
どうしても分からない問題が発生した時にすぐに質問できる環境かどうかというのは、プログラミングの学習環境を決める上で非常に重要な要素だと言えるでしょう。
短期間で学びたい人
数ヶ月でプログラミングスキルを実践レベルまで身に付けたいという方にもスクールはおすすめです。基本的にプログラミングスクールでは、3ヶ月間や半年間など学習できる期間が設定されていて、それまでに一通り学習を終えることができるようにカリキュラムが設定されています。ですので、与えられたスケジュールに沿って勉強を進めていくことで着実にプログラミングスキルを身に付けていくことが可能です。
また、一人一人の学習スケジュールを管理してくれる担当の方がついてくれるスクールもあり、カリキュラム通り学習を進めることができているか確認してくれたり、もしも仕事や他の用事との兼ね合いで進捗が遅れていても、親身に相談に乗ってくれます。独学の場合は特にロードマップやカリキュラムはなく、どのようなスピードで進めていくのかは完全に自分次第なので、余程自己管理が得意な人でない限りは、だらだらと長期間にわたって勉強が進まないという状況が発生してしまうでしょう。
できるだけ早く、着実にプログラミングスキルを身に付けたいという場合はスクールでの学習を検討しましょう。
今後エンジニアとして転職or独立したい人
今は全く別の分野の仕事をしているけど、今後はプログラミングスキルを身に付けてエンジニアとして転職したいと考えている方や、将来的にフリーのエンジニアとして独立したいと思っている方にもプログラミングスクールはおすすめです。基本的に未経験からエンジニアとして転職活動を行う場合、自分がどれくらいのスキルがあるかを確認してもらうためにポートフォリオを提出する必要があります。
プログラミングスクールでは、卒業課題として、自分またはチームで一から開発した作品をつくる必要があるため、その作品を自分のポートフォリオとして転職活動時に使用することができます。独立を考えた際にも自分がどれくらいの技術レベルなのかを示すためにポートフォリオが必要ですから、スクールでそれをつくる機会があるというのは好都合なのです。
また、それだけではなく履歴書や面接の対策などといったサポートをしてくれたり、転職する企業を紹介してくれるスクールもあります。さらには卒業して転職が成功しなければ、費用を返金してくれるスクールも存在します。このようなサポートがあるというのは独学で勉強するよりも圧倒的に心強いのではないでしょうか。
プログラミングスクールに通わない方が良い人
継続力がある人
一人ではなかなか勉強するのができない人、新しいことを初めてもすぐに挫折してしまう人はスクールに通うのをおすすめしますが、逆に独力でもストレスなく勉強を進められる人や、コツコツ一つのことを継続して続けられる人はわざわざプログラミングスクールに通わなくても、独学でプログラミングスキルを身に着けることができるでしょう。基本的なスキルを身に着けるという点においては、プログラミングのスクールの教材と市販の参考書や学習サイトとの間にほとんど差はないと思います。YouTubeなどでも分かりやすく解説している動画も数多くありますので、一人でも学習を続けられる継続力さえあれば、十分なスキルを身に着けることが可能です。
じっくり学びたい人
プログラミングスクールでは、なかなか自分のペースで学習を進めるというのはできません。また、カリキュラムも決まっているため、仮に他のプログラミング言語を学びたいと思っても途中で学習内容を変更することができないのがプログラミングスクールの難点です。しかし、独学であれば、いつでも自分のペースで学習を進めることができますし、どの分野を学ぶのかも自分自身で自由に決めることができます。自分のペースでゆっくり学習を進めたいと思っている方は独学で学習を始めてみるのが良いでしょう。
論理的思考力がある人
プログラミングというのはある決まったルールに沿って、物事を処理するプログラムを組んでいく必要があるため、論理的思考が得意な方や、元々理系科目の勉強が得意な方は独学でも十分に学習できるでしょう。また、プログラミングの基本的な考え方は身近なもので例えるとエクセルの関数やマクロに似たようなものなので、それらが得意な方も独学に向いているのではないでしょうか。
お金がない人
先ほども申し上げたように、スクールでプログラミングを学ぶには10〜80万円はかかってしまいます。将来的に転職を考えている場合も、未経験でのエンジニア転職に挑戦する場合、初年度や今の職場よりも年収が下がる可能性が高いです。そのため、今の段階で貯金がそこまで多くないという方は、スクールに通わなくても良い教材はたくさんあるので、まずはそちらで勉強してみることをおすすめします。
まとめ
ここまで、プログラミングスクールで学習した方が良い人、しない方が良い人をそれぞれまとめてきましたが、スクール学習にも独学にもそれぞれメリット・デメリットがあり、一人一人の状況によっても大きく異なります。今回の記事を参考にしていただき、自分はどの学習法が良いのか十分に検討した上で、プログラミングスクールに通うかどうか判断していただければと思っております。